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クレジットカードの管轄は2つある?その仕組みを解説

監督官庁が2つあるクレジットカード

クレジットカードを持っている人は多いですが、主に2つの機能のあることはご存知でしょう。

ショッピングの時にキャッシュレスで代金支払いの出来るショッピング機能と現金が必要になった時に一時的に借り入れできるキャッシング機能です。
ところでこのショッピング機能とキャッシング機能を管轄している官庁が異なることをご存知ですか?

実はショッピングは経済産業省・キャッシングは金融庁と監督官庁が2つ存在しているのです。なぜこのようなことが起きるのでしょうか?

クレジットカードのショッピング機能ですが、商品やサービスを購入するための手段として利用されます。カード会社は消費者と販売店の間に立って、消費者が購入した商品の代金を一時的に立て替えます。そして後日消費者に請求書を送付して、代金の支払いをしてもらうサービスです。つまり売買取引のツールとして、クレジットカードが利用されているわけです。
言い換えると、売買行為にかかわるサービスになります。
となると消費生活を監督しているのは経済産業省になりますので、ショッピング機能の管轄になります。

一方キャッシングはカードを使って、消費者が現金を借入れします。そしてお金ができれば、利息をつけてカード会社に返済する形をとります。これはいうなれば消費者金融や銀行が提供している、カードローンサービスと一緒です。このような金融業務は、金融庁の管轄になります。
消費者金融は基本的に、ショッピングサービスは実施していません。金融サービス専業ですから金融庁のみの監督を受けます。しかしそのほかのノンバンクといわれる所は、ショッピングとキャッシングの両方のサービスを手掛けているので、異なる2つの監督官庁の監視や指導を受ける、珍しい構図が成り立ちます。

ノンバンク対策をしている部署はどこ?

このようにクレジットカードの監督官庁は経済産業省と金融庁の2つがあります。
もっと具体的にみていくと、キャッシングの監督は金融庁の金融会社室・ショッピングサービスの監督は経済産業省内の取引信用かというところが担当しています。
ちなみにクレジット業務を行うにあたって、割賦販売法に基づく登録手続きを行う必要がありますが、この許認可権を握っているのは経済産業省になります。

ちなみに経済産業省では、消費行動のトラブルに関する対策に力を入れています。特にその中でも訪問販売や通信販売におけるトラブルの件数が多いといわれています。訪問販売は高齢者で判断能力の落ちた人をターゲットに高額な商品を売りつけるトラブルはしばしばメディアでも取り上げられています。このような問題に関して、特定商品取引法に基づく取締りの強化を進めています。

一方キャッシングサービスを展開するにあたって、貸金業登録をする必要があります。この貸金業免許を交付するのは金融庁になります。このようにクレジットカードサービスを展開するためには、2つの官庁に登録手続きを行わないといけません。ある意味非効率的なシステムといえます。

なぜ2つの監督官庁が存在するのか?

なぜこのような2つの監督官庁が存在しているかですが、ノンバンク業界の特性がまず挙げられます。
ノンバンク業界を見てみると、すそ野が広がっていて、そのスピードは今も衰えを知りません。国の組織というのはどうも硬直化しているところがあって、時代の流れにスムーズに対応できないところがあります。ですから旧態依然とした2つの監督官庁がそのまま残ってしまっているのです。

では少しずつどちらかに統合していけばいいのではないか、と思う人もいるでしょう。
しかしこの統合をクリアするためには、さらに大きな障壁があります。メディアで聞いたことのある人も多いかもしれませんが、「省益」の壁です。
経済産業省も金融庁も、許認可業務をはじめとした既得権益をみすみす話すわけにはいきません。ですからなかなか統合が進まないのです。

金融庁はもともと大蔵省の一部でしたが、大蔵省は財政と金融という国家運営で欠かせない部分を担っています。ですから省庁の中でも別格とされ、「省庁の中の省庁」と呼ばれることもあります。ですから経済産業省もなかなか口を出せないところがあるようです。

このことを象徴する事例が、1993年にありました。銀行系クレジットカードにリボルディングを認めるかどうかという問題がありました。
当時の大蔵省と通産省との間でかなり熾烈なつばぜり合いがあったようですが、銀行系クレジットカードにリボ払い機能を認める代わりに、信販会社のクレジットカードなども銀行のATMを利用できるようにするという妥協がなされたといわれています。

2つの監督官庁のデメリット

この2つの監督官庁のあることは、クレジットカード会社のほかにも消費者にとってもデメリットがあります。たとえばキャッシングの上限金利を見てみると、ノンバンクであれば、ほとんどが18%前後に設定されて横並びの状態になっています。ある意味きちんとした競争原理の働いていない状態にあるといえます。

また個人信用情報の共有化についても、金融庁と経産省の縄張り争いのためになかなか先に進まないといわれています。
ノンバンクの抱える問題を解決するにあたって、この縦割り行政がネックになっていて消費者が恩恵を受けられないデメリットも発生しています。

もしどちらかに統合できないのであれば、少なくても現在ノンバンクの抱えている問題を解決するために経産省と金融庁がタッグを組む姿勢を見せることが求められます。

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