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クレジットカードの現金化は危険です

クレジットカードの現金化とは?

クレジットカードは1枚くらいは皆さんお持ちでしょうが、そもそもなんのためにお持ちになっていますでしょうか。
これは愚問というもので、ほとんどの方はお買い物のために持っているでしょう。

中には、「キャッシング」のために持っているという人もいるかもしれません。クレジットカードには、「キャッシング枠」がついていることが多く、ちょっとした小口の借入れのためにカードをよく使う人もいるでしょう。
ですが、「キャッシングだけしてお買い物をしない」という人の存在は考えにくいものです。キャッシングで借入れをする人こそ、借りたお金については利息が発生することは理解しているはずです。

最短で25日から、最大で65日程度まで支払の猶予できるクレジットカードのショッピング、そのありがたみは、キャッシングで借入れをよくする人こそよく理解しているはずです。
しかし、キャッシング枠がいっぱいになってしまいますと、それ以上の借入れはできません。
さらに借入れがしたい場合の、いわば禁断の手段が、「クレジットカードのショッピング枠の現金化」です。

ショッピング枠現金化の例

「金券など換金率の高い商品をクレジットカードで購入し、購入した商品をチケットショップに割り引いて買い取ってもらう」というのが、もっとも初期から存在した、現金化の形態です。

新幹線の回数券など、世間での需要が高い商品がよく使われています。
最も需要の高い「東京⇔新大阪」間の回数券は、みどりの窓口や旅行代理店での定価が82,140円です。
クレジットカードでこれを購入して、チケットショップに94%の比較的高率で買い取ってもらいますと、手元に現金77,211円ができます。

クレジットカードの「ショッピング枠」しか使っておらず、キャッシング枠と無関係に現金ができたわけです。
当日中に7万円程度の借入れが必要だったとしますと、これでカード支払い日まで一息つけるわけです。

クレジットカード現金化を金利で見てみると?

上記のケースを、「金利」の面から考えてみます。
回数券購入を「JCBカード」でおこなったとします。JCBカードは、毎月15日締めの、翌月10日払いです。
購入日は、7月16日だとします。この買い物の「締め日」は8月15日です。そして、カード利用料金の支払いは9月10日です。
購入から、支払いまでの日数は56日です。これは最も有利な事例です。

チケットショップでの換金により77,211円の現金ができ、その56日後に82,140円の請求がJCBカードからあります。「77,211円の借入れにつき、利息が4,929円発生した」と考えることができます。
このケースを金利換算すると、41.6%となります。大変な高金利です。

ちなみに、8月15日に回数券を購入した場合も考えます。

この場合、わずか26日後の9月10日に支払いがあります。金利換算しますと、実に89.6%という高金利となります。

換金率の高い商品でもこれだけの高金利となるのですから、「ショッピング枠の現金化」を、戦略的に用いる場面など、ほとんど考えられません。

「クレジットカードの系列のギフトカードを窓口で購入し、すぐ97%程度の換金率で現金化する」という方法もあります。

この場合、最も有利なケースで金利20%程度の換算となります。

先ほどよりましですが、高金利です。

決して、金策として気軽に考えるような手段ではありません。

冷静に考えましょう。

ちなみに、消費者金融で借り入れても、現在の最高金利は利息制限法に基づき18.0%に過ぎません

クレジットカード現金化への障害

以前は、50枚つづりの回数券があり、クレジットカードの現金化も、場合によっては金利の面で有効だったのです。
現在ではクレジットカード会社が、ショッピング枠内での金券購入の金額制限を掛けているケースもあり、この方式で可能な方法は極めて限られています。
また、そもそも「現金化を目的とした商品購入」は、クレジットカードの規約違反です。そのような手段のためにクレジットカードを使うことで、最悪の場合退会させられることもあるのです。

もちろん、買った回数券をどう処分したかまで、クレジットカード会社が追いかけることはできません。そのため、「不審なカード利用」があった場合において、カード利用の停止処分をおこないます。
たびたび回数券をカード決済しているなどの利用実態があれば、これは十分「不審な利用」と考えられます。

もっと怖い現金化

回数券等で現金化することは、継続してできるものではありません。
そうしますと、次の手段は「ブランドもののバッグなど一般の買い物を現金化する」ことです。
冷静に考えればわかることですが、換金率の高い金券の場合でも、高金利となるのです。一般のバッグなどの商品の買取率は、ぐっと下がって当然です。

現金ができたといって喜んでいるのもつかの間、この現金は、やがてクレジットカードの支払に消えていきます。
こうなると悪循環で、最終的には次から次に商品を購入して現金化することになり、やがてクレジットカードのショッピング枠も埋まってしまいます。

なお、上記に挙げた方法は、規約違反はともかく、まだ「かろうじて合法と考えられる」ものに過ぎません。もっと危険な、違法と断言していい方法もたくさんあります。
ですが、そんな方法に詳しくなったところで、何の役にも立ちません。

他の方法は?

クレジットカードの現金化は、大変危険な方法です。こんな方法より、複数の消費者金融から借入れをするほうが、金利の面からみても、まだましな状態といえます。

多重債務化の一歩手前にあっても、「おまとめローン」を使って一本化すれば、金利は最大15%で済みます。
消費者金融からの借入れ以外の方法では、クレジットカードの現金化より数段ましな手段があります。
それは、クレジットカード支払額の「リボ払い」です。間違ってはいけないのは、「どんどん買い物する」のは目的ではありません。

そうではなく、光熱費・通信費等は、すべてクレジットカードで引落しをすることにします。その毎月一定額の支払いを「リボ」にするなら、多少の現金が、間接的に作れるでしょう。
もちろん、リボ払いをしていると、借金が確実に増えていきます。どんな方法でも借金には違いないのでご注意ください