私はある商社で仕事をしていました。
あるプロジェクトに参加することになって、仕事を協力して行うことになった同僚と親しくなりました。
一緒に仕事をしているので帰る時間も一緒、翌日休みの時などは一緒に居酒屋に行って一杯飲むような間柄になりました。
彼とはウマが合うというか、性格的にま反対なのですが一緒にいて楽しかったです。
居酒屋で飲むときにもいろいろと話をして、あっという間に1時間とか1時間半といった時間が過ぎてしまうくらいでした。
チームワークも良くて、プロジェクトリーダーからは「名コンビ」などと言われることもあり、仕事に張り合いを持っていました。
そんなある時、給料日前にお金がなくなってしまったということで「お金を貸してくれないか」と彼から言われました。1万円くらいだったと思いますが、気軽に貸しました。
その時には給料日のあとで「サンキューね」と言って返済してくれましたし、一緒に飲みに行った時普通は割り勘だったのがおごってくれるということだったので、むしろありがたかったです。
お金を貸す頻度が増える
今にして思うと、最初にお金を貸したことで相手に「困った時にはコイツにお金を借りられる」という妙な成功体験を与えてしまったのかもしれません。
結構月末の給料日前になると、お金を貸してくれと言われる頻度が多くなりました。
最初のうちは、先ほど言ったような感じで給料日になるときちんと貸したお金を返してくれました。しかし何度も続くと「この人、本当に大丈夫なのかな?」と思うようになりました。
そしてとうとう貸したお金を給料日のあとになっても返済してくれない時が出てきました。
彼はさすがに私に気まずさを感じているのか、居酒屋に飲みに行くのはもちろんのこと、会社でもあまり顔を合わせないようになりました。
その時は5万円くらいだったと思うのですが、しがないサラリーマンにとって5万円というのはかなり大きな額です。会社の退社時間のタイミングを見計らって、彼を見つけ、お金を返すように何度もお願いしました。
しかし「もうちょっと待ってほしい」と何度も言われました。
私の方が会社で肩身が狭く
何度もお金の返済を断られ続け、彼と会ったときには「お金を返してほしい」と何度も頼み込むようになりました。
するとその光景を会社の同僚にもみられるようになって、「何かあの2人はもめている」という噂が社内で広まるようになりました。
すると「この人とかかわるとろくなことにならない」という感じで、私のことをまるで腫れ物に触るかのような扱いを周りの人間がしてきたのです。
別に直接何かを言ってくるわけではないのですが、空気をどうしても感じてしまいます。
仕事をしているときには目の前の業務に集中していればいいので、あまり気にならないのですが、休憩時間になると私の周りには誰も寄り付かなくなりました。この雰囲気が溜まらなく私は嫌でした。
どんどんと精神的にストレスが溜まってしまって、特に日曜日の夜になると「あしたから5日間も会社に行かなければならない」と思うと食事もろくに喉を通らなくなりました。
そしてとうとう会社に行くのが億劫になってしまって、無断欠勤するようになりました。
このような私の状況を心配した家族が、病院に連れて行ってくれました。
その結果、私はうつ病にあると診断されてしまったのです。
今は会社を休職しています。
今までは失業手当や貯金を切り崩しながら生活していましたが、それだけでは不十分でカードローンを利用しています。
このままではいけないと思っています。しかし病気が一向に改善しないので、どうやって生活を立て直せばいいのか焦りが募っています。